畳からフローリングへ

今回は和室の畳をフローリングなどにする事例をご紹介させて頂きますが、ここでは一番安価で納まる例でご説明させて頂きます。

まず畳をフローリングにしたいという動機にはいくつかありますが、『段差を解消』、『メンテナンス』、『介護ベッドの設置』など。

ここで、段差を解消するにはたいてい和室は少し高くなっているケースが多いかと思いますので、そのような場合は入口ドアの敷居もいじらなければなりません。

そうなるとドアの交換などである程度の費用がかかってしまうので思い切って洋室に変更されたいという方が多いかと思います。

ただ現状段差はないかあっても構わないけれど畳をフローリングのようにしたいと思っている方には次の事例が参考になると思います。

まず既存の畳を撤去して既存の畳下地を補強若しくは新設する床を受けるための下地を作っていきます。
和室床増張り
↑こちらの事例では既にコンパネ下地でしたので、その上に高さ調整のための桟木を入れてさらに構造用合板で増張りしていきます。

そして次に増張りした板一枚ではジョイント部分が弱いので、もう一枚コンパネを一枚目とは異なる方向でジョイントをずらして張っていきます。
和室床増張り③
↑今回はこの上にCFと呼ばれるクッションフロアを採用するため、このようにコンパネを二重に張りましたが、仮にこれが普通のフローリングの場合はこの一枚目のコンパネの上にフローリングを張れば床の強度は十分かと思います。

そして仕上げですが、今回は和室の風合いを残すために畳調のCF材を採用しました。
和室床仕上げ①
↑通常のCF材の約4倍と高価な材料ですが、仕上がりのイメージはほぼ畳と変わりません。

和室床仕上げ②
↑こちらは普通に歩いても畳と勘違いするほどよくできています。
でもその違いは大きなものです。
ビニール系の素材ですので水に強いのに加え、重歩行用のCF材ですので土足で歩いても問題ないというくらいの耐久性があります。

このように、和室の床をフローリングにするのもいいですが、高級なCF材を採用してフローリングよりもキズに強くデザイン性の選択肢が広がるという当該商品も優れているものと考えます。