外断熱工法

建物を暑さや寒さから守っている断熱工事にいくつか種類があるって知っていましたか?
その断熱工事を大きく分けると次のふたつのようになります。

下のイラストにある『内断熱』(うちだんねつ)と『外断熱』(ソトだんねつ)です。
内断熱(うちだんねつ)のイメージ
内断熱(壁)

外断熱(そとだんねつ)のイメージ
外断熱(壁)

まずはじめに、『内断熱』とは、古くから使用されている工法です。
この内断熱は、外壁と内壁の間の空間に断熱材を入れる工法で、一般的にはイラストのように構造体などから外気が伝わりやすいので、部屋の内外温度差が大きくなりやすいというデメリットがあります。

一方で真剣に家づくりを検討されている方であれば、『外断熱』という言葉を聞かれると思います。
こちらは、イラストのように、構造体を外側からすっぽり断熱材で包み込んでしまう工法です。
日本では東北地方を除いてはあまり採用されていませんでしたが、他の先進国では60年以上前に開発され、現在、日本の関東地方でも10年ほど前から増えてきています。

内断熱は壁の中に断熱材を入れるので、肝心な構造体を断熱することができずに、夏場や冬場などの室内と室外の温度差が大きい季節には、室内が外気の影響を受けやすくなります。
そのため内断熱ではどんなに壁の中にぶ厚い断熱材を入れても、構造体自体が熱を伝えてしまうので、快適な住空間をつくるのが難しく、工事も複雑になります。

それとは反対に外断熱は、断熱材で構造体後ごとすっぽり包み込んでしまうので、外気の影響を受けにくい快適な住まいを実現することが容易に可能となります。
つまり夏は涼しく冬は暖かいという理想の空間を実現しやすい工法となっています。

■内断熱の断熱施工イメージ
内断熱(部屋)
まず上のイラストをご覧ください。
このように内断熱というのは柱の部分、つまり肝心な構造体が断熱できていないので、外気がこの構造体を伝わって建物内に入り込んでくるのです。

それだけではなく、内断熱は柱と断熱材には隙間ができやすく、その隙間の部分からも熱が伝わりやすくなります。
つまり熱が伝わる部分では内部結露が発生しやすいということです。

結露というのは温かい空気が急激に冷やされることにより発生する可能性が高いわけですから、基本的には外気温に左右されない建物が一番理想的なわけです。

そこで下の外断熱のイラストをご覧ください。
■外断熱の施工イメージ
外断熱(部屋)
↑壁の中に断熱材が入らないのでコンセントや設備配管などが効率的に施工でき、断熱欠損がありません。
外断熱全体
↑このように構造体ごとすっぽりと断熱材で保護してあげることで、まるで魔法びんに包まれたかのように快適な室内空間を実現することができます。

イラストからもわかるように、設備配管にも影響を与えることなく容易に施工ができ、とても建築的にも納まりの良い断熱工法になります。
また、外断熱工法では、外気の影響を受けることなく快適に暮らせると同時に、結露が発生しにくい環境をつくることが可能になりますから、建物自体が非常に長持ちするのです。

しかも当社で推奨している断熱材は、世界で一番断熱性能が高いといわれている「高性能フェノール樹脂」といって、素材的にはやかんの取っ手をイメージしてください。
これは断熱性にも優れておりますが、耐火性にも優れており、準防火地域内でも外断熱が可能な製品を推奨しています。

現在は木造でも耐火建築物(大規模建築物と同等の耐火性能)がどんどん増えている時代です。

■外断熱の生活イメージ
外断熱の住み心地

最後に、
ネットでユーチューブなどでも内断熱で検索するといろいろ出てきますが、内断熱は設備配管やコンセント廻りなどの施工が複雑で熱橋(ねっきょう)という熱の伝達が生じやすく、断熱性能が低下してしまいます。
敷地が狭小である場合は外断熱の施工が難しいケースもございますが、通常の敷地規模にて施工が検討できますので、是非ご提案したい工法のひとつです。

当社は平成18年に断熱メーカー様より感謝状を頂きました。
ネオマフォーム
長年積み重ねてきた外断熱住宅の知識と経験であなたの夢を実現します。

外断熱工法 その①(ガイド編)