外断熱工法 その③(床断熱編)

こんにちは。
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さて今回は、その②の続きの記事となりますが、その①は外断熱のメリット・デメリットや建築的な「納まり」について ご紹介させていただきました。

そして前回のその②は、基礎断熱施工事例についてご紹介させて頂きました。

ではさっそくですが、今回の「その③」では「床断熱」をご紹介したいと思います。

そこで前回少し話の中でふれたように、1階床面と基礎の間というのは自然換気をするのが一般的です。具体的には、基礎パッキンと呼ばれる厚さ20ミリ程度のパッキン材を基礎と土台の間に入れ、その20ミリの隙間から建物外周部となる4面からそれぞれ自然換気を行う仕組みとなっています。

昔の建物は、基礎の立ち上がり面に風窓という通風口を設けて換気していましたが、風窓は基礎の耐力を低下させるため問題となり、現在では基礎に開口を設けないでパッキン材を設置して換気する方法が一般的に採用されています。

そしてこれからご紹介する床断熱というのは、「外断熱工法」に限らず、むしろ内断熱の一般的な最下階の断熱工法は、これからご紹介する床断熱が主流となります。

床断熱の施工事例
床断熱
↑通常はこのように床断熱のみで建物の断熱(床・壁・天井)のうちの「床面」の断熱施工を行います。
ただこの断熱素材に関しては、工務店の考え方や予算等によって異なります。

床断熱の施工完了イメージ
床断熱

↑こちらは旭化成のネオマフォームを採用した事例です。

床断熱施工後の剛床イメージ
剛床(ごうしょう)
↑床断熱の施工が終わったら、その日のうちに床全面に厚板を張り、それ以降の建て方等の工程に備えます。

ここで、今回は剛床といって丈夫な床組みのご紹介をしていますが、中には根太と呼ばれる床下地材となる材木を土台の上に並べ、その根太の間に断熱材を入れ、その根太に直接フローリングを張るケースもございます。現在は技術面や性能面など総合的に考えて、建売レベルでも根太を採用する事例は少なくなっています。また、必ずしも剛床が優れているというわけではございませんが、剛床のほうが強度が高いのと、断熱性において「熱橋」(ねっきょう)が少なくなるので、そういう面においては上位のグレードとなります。

床養生
床の養生

↑さて、いよいよ床合板の施工が完了したら、次は建て方となりますので、床下地が汚れないようにしっかりと養生します。

以上、ここまでが床断熱のご説明となります。

現段階では断熱や材木等の違いは当然ございますが、床断熱の施工として多く採用されているのはこちらの工法(床断熱)になります。

ちなみに私は前回ご紹介した【基礎断熱と今回ご紹介した床断熱】の併用をお勧めしています。

ただ基礎断熱というのは、通常床下空間を居室と同程度の温度環境とする必要がございますので、先ほどご紹介した基礎パッキン等は使用せず、むしろ気密パッキン等で床下を外部と遮断します。そうすることで、床下空間も内部空間と同程度の温度管理が可能となり、建物の断熱性能を向上させることが容易に実現できます。冬季の床面からの冷気は避けたいですからね!

それでは今回はここまでとさせていただきます。
次回はいよいよ「屋根断熱」です。

夏のムンムンとした小屋裏の暑さを体験されたことのある方も多いかと思いますが、それらの多くは次回の屋根断熱で大幅に改善されます。

それではまた次回もご覧頂けたら嬉しいです。

次は「外断熱工法 その④(屋根断熱工法)」