屋根の断熱リフォームで快適になる

さて今回は、『屋根の断熱リフォーム事例』をご紹介します。

よく私は、趣味であるマラソンをしていると、特に寒い冬場の朝方、戸建て住宅の屋根頂部で結露水が流れているのを見かけます。

下記の写真は長年流れ続けた結露水のあと
屋根面結露
寒い冬場は室内で暖房をしますが、その暖かく湿った空気が小屋裏へと流入し、外気温で冷やされた屋根面と触れることによって大量の結露となって現れてきます。当然このような生活を繰り返していれば屋根の腐食は加速的に劣化していきます。

そこで今回は、屋根の断熱リフォーム事例をご紹介します。
ここでは高性能フェノール樹脂を採用した内断熱リフォーム事例ですが、断熱にはいくつかの手法がありますので、外断熱として採用するケースも多いです。

既存建物
既存建物
↑改修前の足場施工時の状況です。

リフォーム前の屋根状況
屋根施工前
↑このように見た目ではどこが悪いのかほとんど判別できませんが、そこが屋根の厄介なところでもあります。

漆喰の劣化による落下
漆喰の劣化
↑棟に詰めてある漆喰は劣化してこのようにあちこちに散乱していました。

屋根下地の劣化
屋根下地の劣化
↑屋根下地は指で押しただけでも沈み込むほど痛んでいました。

屋根下地の劣化
屋根下地の劣化
↑このように人が乗るだけで大きく沈み込んでしまいます。

既存屋根瓦撤去工事
屋根瓦撤去
↑それではさっそく既存の屋根瓦を撤去していきます。
テレビでど派手に演出するような乱暴な壊し方はしません。
一枚一枚丁寧に整理しながら機械で下ろしていきます。

スズメの巣
スズメの巣
途中、こんなものや

ネズミの糞
ネズミの糞
↑こんなものも出てきました。

瓦撤去後
瓦撤去後
↑瓦を撤去するとこのように瓦桟と屋根下地が見えてきます。
この段階では屋根下地がかなり傷んでいるので、屋根垂木(下地)のない部分を歩くとそのまま天井裏まで落ちてしまいます。

屋根下地撤去
屋根下地撤去
↑屋根下地を撤去していきます。
屋根を外断熱にする場合、この板の上に断熱材を施工してもいいでしょうし、下地がひどく劣化していれば構造用合板を張ってから断熱材を施工し、その上に空気層を設けてさらに構造用合板を張ってから屋根下地ルーフィングを貼り、屋根仕上げを施してもいいでしょう。

撤去材の積み込み
撤去材の積み込み
↑既存屋根の撤去と同時進行でこのように撤去材を運搬トラックに積み込んでいきます。

高性能断熱材
高性能断熱材
↑今回使用するのはこの高性能断熱材です。
日本でもトップを争う脅威の断熱性能を持っています。

屋根下地材料
使用材料
↑今回採用するのは構造用合板と高性能下地ルーフィング材です。
屋根はこの下地ルーフィング材が生命線となるので、極力良いものを採用しましょう。

屋根断熱工事
屋根断熱工事
↑このように既存の垂木を補強しながら間に断熱材を隙間なく充てんしていきます。

屋根断熱工事
屋根断熱工事
↑断熱材の隙間はすべて発砲ウレタンを注入して気密施工を施します。

屋根下地
屋根下地
↑新たな構造用合板を張ったら、このように下地の高性能ルーフィングを施工し、瓦桟を打ち付けます。

瓦材の荷揚げ
瓦材の荷揚げ
↑通常は下地材の施工後は、このように屋根の瓦材を上に載せておきます。

新規瓦葺き
瓦工事
↑いよいよ最終段階として瓦を葺いていきます。

瓦工事完成
瓦工事完成
↑こうして瓦工事が完成していきます。

瓦工事完成
瓦工事完成
↑ご主人様のご要望により、このように棟も一般的より少し高く積んでいます。

瓦工事完成
瓦工事完成
↑これですべての屋根の改修工事を終えました。

今回は瓦材を改修した工事事例ですが、現在は地震の問題により瓦が重いと考えて抵抗を感じられる方も多いことでしょう。それには一部誤解してる部分もあるので、もし私が担当させて頂く際には詳しくご説明を差し上げますが、勿論瓦以外の材料を採用することも可能です。
カラーベストやガルバリウムなどの軽量屋根、そしてセラミックなどもございます。

以上になりますが、このように屋根を断熱改修含めてリフォームすることは大変メリットのあるものになります。屋根からの暖気の流失を防ぎ、夏場の日射からも守ってくれ省エネに大きくかかわってきますから光熱費の違いもでてきます。

屋根の改修をご検討の方はご参考にしてみて下さい。